六本木という街にはほとんど縁もゆかりもないけど、
会社の説明会に参加するために今日訪れた。
報道系の企業なんだけど、
予想以上に退屈な話で、
ちょい萎えた。
面白い世界だとは思うけど、
どっか違う。
もうひとつ超えられない壁があるような。
僕は鎌倉に住んでるけど、
都内に出ることもかなり多く、
そうすると、電車やらなんやらでなにかと移動に時間とカネがかかる。
わざわざギロッポンまで来て、
退屈な説明会聞いて、
外でりゃフライデーナイトだもんだから、
やんちゃそうな兄ちゃん姉ちゃんがテンション高く街を徘徊してる。
なんだこの微妙な敗北感。
帰ってもES書くのがオチ。
このまま負けてたまるか!
ということで、ちょっとだけ行ってきました!
ABC!
、、、ん?
どこだかわからん?
ABCマートじゃないよ。
ちなみにABCと六本木だけで反応できる人はそれなりの本好きだと思われます。
それとも俺がこんな風に言ってるけど、普通知ってるもんかな?
はい、もちろん青山ブックセンターのことです!
書店員さんの選書力が良く、
ポップが巧みだったり、
かなり濃いメンツのトークイベントとか、
CDとかも置いてある。
最近有名なBACHの幅さんも以前ここでバイトしていたとか。
若い人ならビレバンの方が馴染みがあるけど、
ABCもかなりパワフルな本屋!
そして、
ジャンルや作者順とかで単調に並べてしまわない、
本の並びとか、
中2階みたいになってて、
迷路っぽい店内のつくりとか、
めっちゃ良かった!
ホントにいいとこ!
しかも六本木店はアートやデザイン系の本が特に多いので、
もう、ワクワクしまっせ。
六本木通りの、
若者や怪しい外国人がうろつく、
まさに日本の経済至上主義が生み出した気味の悪いカネのニオイがちらつくなか、
ABCに入った瞬間、
雰囲気は一変。
まさに、異界に入り込んだ瞬間のよう。
店内スゴく静かで、
みんなじっくり目の前の本や店を味わっている感じ。
だれも喋らないのに、
心の中は高揚しまくりなんだろうな。
俺もワクワクしながらうろついてたら、
「げんちゃ〜ん!」
と突然、後ろから甘い声!
どこの美女だ!?と振り返ると、
俺の横で本あさってたヤツも「げんた」らしく、
なにやら楽しそうにお喋りしはじめてました。
ざっけんな。
ABC来てまで、なおも敗北感。
そして俺の勝手な実感として、
最近げんたって名前微妙に増えている気がする、
この恐怖感。
しかしそんな奇跡もここでなら許しちゃおう。
出版界はもう不況に次ぐ不況で、
しかも書籍の電子化が、
台風のごとくスゴい勢いで迫ってきています。
今年から来年にかけて、
電子ブックの普及は間違いないとみていい。
うちの父も出版系の人間なのですが、
「この電子化の流れにどう乗ればいいのか。」で、
業界の雰囲気はほぼ一色だそうです。
それもちょっとネガティブな意味で。
電子化が進めば、
誰もが執筆者になれることも夢ではなくなる。
自分で作品を書いて、
AppleStoreみたいなところに仲介料を払えば、
全世界に販売することができる。
同時に、
今後確実に、
紙媒体にならない本がでてくる。
本屋もきっと縮小していくのだろう。
電子書籍の販売を本屋も行ない始めて、
それなりに上手い解決方法はでてくると思うけど、
天井まである本棚がぶわーっと並び、
そこに、実体として存在する本が、
「俺を読め!」
「いや私だ!」
と語りかけてくる様子も、
ちょっと一変してきそうですね。
センチメンタルになる必要はないけど、
残念な結果にならないことを祈りつつ、
残念にしない作戦を考えていくのが、
僕たちの使命かなと。
あんないい本屋に入ったのに、
カネないんで一冊も買わずにでてきてしまった僕は重罪ですが、
みなさんぜひぜひ、
一度行ってみて!
さぁ、ES書こうー。
あそこなんかすごいわくわくするよね!一回しかいたことないけどw
返信削除書籍にしろ音楽にしろ、デジタル化が招くのは創造か、崩壊か。しばらく考え続けているテーマです。
返信削除数字の根拠はないけど95パーくらいがデジタル化することは間違いないと思う。ただ、アナログが0にはならないってことも間違いないと思う。
「無駄」は限りなくそぎ落とされる。必要なものは当然残る(だから「必要な無駄」は残ると思うよ!!)。
出版業界にしろ、本屋業界にしろスキルもって必要な仕事してきた人たちは心配し過ぎなくていいんじゃないかなー。
無駄の上で飯食って来た人たちは焦りまくった方がいいね。
アナログへのリスペクトと的確な消費を誓って、おれはデジタル化を歓迎します!
俺らはレコードからCDへの移行を体験してない世代だから、そのときに世の中がどういう雰囲気だったかは分からないけど、本の電子化はやっぱり違和感あるわ。
返信削除それがいけないとかそういうことじゃなくて「違和感」。
俺的には本の厚さって結構大事で、
っていうのは例えばドストエフスキーの「罪と罰」だったら上下巻合わせて結構な重量感があるわけでしょ?それって視覚的にもその本の内容の重みみたいのを想起させることが出来ると思うんだけど、本がi Padみたいに電子化されちゃうとそういう感覚ってなくなっちゃうよね。
とか、やっぱり本を読み終えたときの達成感とかも違った感じになるのかなと思う。
まあこれからどうなっていくか楽しみですね
わだちゃん
返信削除いや、これからはちょくちょく顔だすことになりそうでっせ。
面白すぎ!
多分デジタル化を否定することでしかアナログのよさを語れない人はこれからシンドイよね。
返信削除意外とサーファーとかそういう人が多い。
そして、ムダがなくなることも悪いことではないし、むしろムダなんてそもそもあり得ないと思うんだけど、ムダの削り方が変わることが怖いのかなー。
そこに思想とか文脈がないっていうか。
ただの「効率化」なだけっていうのが。
そしてそして、創造も崩壊もコインの裏表だし、紙一重。
言い方の違いって気もする。
デジタルがどんなもんかまだわかってないけど、しばらくは紙媒体派でいたいと思うわw
Shunnybob
返信削除そうそう、それそれ!
新書も『罪と罰』も全部同じ規格になっちゃうのよ!
けどこれから電子書籍も進化するから、本によってiPadの重さが変わるとか、紙のザラザラ感を表現したりできるようにもなると思う。
けど、そこにあるのはやっぱ「違和感」。
Wiiのテニスとかやってて、
「コントローラーを持った手を振ると、ラケットにボールが当たったような感覚が確かにある。脳がそう知覚したんだから、これは紛れもなくここにボールがあるということなんだ」
みたいなことを言ってる人がいたけど、俺はあんま賛成じゃない。
現実と仮想現実は、ちゃんとわけていたい。
まぁ、楽しくしていきましょう!